日別アーカイブ: 2014年12月31日

ミッション インポッシブル② 1ケ月間で90才のアパートの住人を円満退去に導き、事業用土地を高値で売却せよ!

お客様より遊休地を処分したいとご相談が有りました。結構な広さの敷地で、一戸建ての住宅が何軒も建つ大きさの土地でしたが、大きな問題がひとつ、敷地内に古アパートがあり90歳の方が1人でお住まいなのです(他のお部屋は全て住人が引越し済で誰も住んでおりません)。その土地を売却するには、その高齢者の方にお願いして退去して頂き、アパートの建物を解体撤去し更地にする必要がありました、もし、アパートからの退去を拒まれた場合は居住人がそのまま住み続ける為その土地は残念ながら事業用土地(戸建やマンションの建築用土地としての更地渡し)として売却する事ができません。通常、立ち退きについては話がこじれる事が多く、また、交渉に成功するケースでも長期交渉になり数年を費やすことも珍しくありません。

一番難しかったのは、居住人の転居先の物件を探す事でした。そのエリアの賃貸物件は沢山あるのですが、入居者が90歳の高齢者で1人暮らしとなりますと、老齢者の孤独死などの社会問題がある為、どの大家さんも受け入れて貰えませんでしたが、あきらめずに転居先を探し続けた所、居住人にとって快適で比較的新しく、間取りも理想的で受け入れて頂ける物件に巡り合うことが出来ました。

居住者様に所有者様が土地売却を希望されている事の説明しました所、『良い転居先があるのなら、移ることも検討しても良い』とおしゃって下さり、後日、転居可能な住居をご案内しました所、今よりも住環境が良くなるのを気に入って頂き、転居することに快諾して頂きました。また、お近くのお身内の方が保証人になって下さった事も追い風となりました。

そこで、次の事を念頭に居住人の立ち退き・転居を進めました。①居住人に不安や心配など精神的な負担をかけない事 ②移転先の住居が今のアパートより条件が良く住みやすい事 ③居住者に金銭的な負担を一切かけない事 ④居住人が引越し準備をしなくて良いように、引越しおまかせパックを使う事。

今回、土地の所有者様の御好意で90歳の方の移転先に新品のベッド、家電製品をご提供頂き、居住人様も大喜びでした。お陰様で話がトントン拍子に進み、売却希望の土地の所有者様も退去される居住人の方もウィン・ウィンで円満に解決いたしました。

当初、90歳のご高齢の居住者の転居先を見つけ、転居・引越しをして頂くのは誰もが長期間を要し、難しい交渉となることを懸念しておりました。しかし、今回1ケ月という短期間で交渉、転居先の手配、退去までを円満に終えることが出来ました。諦めずに粘り強く物事に接する事、人には誠意を持って接する事、どんな小さな質問でもすぐに分かりやすい言葉で回答する事の大切さを改めて勉強させて頂きました。お蔭さまで、その土地は高値で売却する事が出来、売主様にも大変喜んで頂きました。どんな、難しい不動産の売却ケースでも、粘り強く解決にむけて、お客様の満足の行きますよう取り組みますので、ご相談下さい。(特に相続がらみで売却を希望しながら、身内で土地の売却話が進まないケースなど。)