日別アーカイブ: 2014年5月2日

悪徳不動産の高額査定額に、だまされないで!

皆様がご自分の家を売却する時に、不動産屋に価格査定(いくらで売れるかの価格調査)をしてもらいますが、その時の注意点について今回お話させて頂きます。

不動産屋が査定価格を出すときには、必ず根拠を明らかにすることになっています(不動産業法で決まっているのです)。例えば、近隣の過去の取引データ、建物の築年数に応じた減価分の出し方、付加価値の根拠を明らかにする訳です。

5社に査定の依頼したとすれば、同じ不動産のプロが査定しているにもかかわらず、かなり査定額に開きが出てきます。売却依頼するお客様にとっては、1番高く査定を出してくれた業者に売却をまかせたい思われるでしょうが、ちょっと待ってください。

その最高価格が売却できる適正価格の範囲内であれば全く問題はありません。しかし、どう考えても適正価格よりかなり高い査定額わざと出してくる業者があります。それは、だましのテクニックですのでお気をつけ下さい。例えば、適正価格が3000万円の住戸を、わざわざ4000万円を出して買われる方はほとんど居ないと思います。

でも、自分の家が思っていた3000万円の価値ではなく、4000万円の高値で売れると聞かされると、普通の人は冷静さ失い舞い上がってしまうのです。苦労して手に入れたマイホームの思い入れやそのおうちで過ごした家族の貴重な思い出が思い巡らされ、「やっぱりこの家を選んだ自分の目は間違いなかった」と、根拠のない変な自信が湧いてきて、勢い余って、最高値の査定額を出した業者にその場でお願い(売却依頼)をするのが、ほとんどのケースのようです。

そんなことをしてしまいますと、『後の祭り』です。相場よりかなり高い為、買主は誰も見向きもしません。確かに依頼を受けた不動産業者は何組かの内覧客を連れてくるでしょうが、その案内は不動産業界でいう『当てブツ』として、使われている可能性があるのです。『当てブツ』とは、他の本命物件の引き立て役の物件のことです(例えますと、合コンでカワイコちゃんの横にわざと不細工な引き立て役を座らせ、カワイコちゃんを一層ひきたてる役と同じです)。そうこうしている内に、あっという間に3ケ月が過ぎ、不動産業者から決まり文句のように『お家は良いのですが、景気が悪い為、大幅に下げないと売れませんねぇ』大幅な値下げ半ば強いられます。

意外な事に不動産物件も、鮮度の良いお魚と同じで、最初の売り出し期間が勝負なのです。信頼できる不動産専門の統計データによりますと、適正価格で売り出しにかければ、最初の1ケ月で50%の割合で売却できています。2ケ月目に入りますと成約率は15%となり、3ケ月目は11%です。3ケ月の成約率の累計は76%となり、つまり適正価格で売りに出していれば、4件中3件は売れるのです。

では、適正価格か判断は、不動産屋が提示する査定額の根拠が客観的なデータに基づいているかどうかです。お客様ご自身で判断できないようなら、地元の不動産屋(売却査定をお願いしていない不動産屋)に参考意見を聞くのも良いかと思います。当社に問い合わせて頂いても結構です。

なかなかむずかしい問題ですが、最初にボタンの掛け違いをしてしまいますと、お客様が泣きを見ますので、くれぐれも不動産業者の異常に高い査定額にはお気を付け下さい。